2006年3月に禁止カードに指定され、以降2度と戻ってくることはないと言われている害悪カード『ヴィクトリー・ドラゴン』。

 

このカードは一体なぜ禁止カードになってしまったのでしょうか?

 

【遊戯王】ヴィクトリー・ドラゴンが禁止カードになった理由はなぜ?ゲームが崩壊したのが原因!?

ヴィクトリー・ドラゴンは、2003年4月に発売された週刊少年ジャンプの応募者全員が貰えるキャンペーンパック『リミテッドエディション5』の海馬瀬人verに収録されていました。

ヴィクトリー・ドラゴンの効果

ヴィクトリー・ドラゴン

 

ヴィクトリー・ドラゴンは、特殊召喚できずドラゴン族を3体もリリースしなければ召喚できないという中々に使いずらいカードでした。

 

また、その割に攻撃力もレッドアイズブラックドラゴンと変わらない2400とさほど高くもありません。

 

ただ、このカードの直接攻撃によって相手のライフを0にした場合は、『マッチに勝利する』という衝撃的な効果を持っていました。

禁止になった理由

ヴィクトリー・ドラゴンが禁止になった主な理由は、3つあります。

①ルールそのものに干渉するカードだった

遊戯王

 

ヴィクトリー・ドラゴンは、遊戯王カードの中でもマッチに勝利するという唯一無二の【ルールそのものに干渉する効果】を持っていました。

 

こんなカードは後にも先にもこのカードだけでしょう。※他にあったらごめんなさい。

 

②対策をすることができなかった

対戦

また、本来マッチ戦というのは全部で3戦あり、先に2勝した方が勝ちになります。

 

よって、1戦目で相手のデッキの内容を確認し、2戦目ではサイドデッキのカードを使って対策します。

 

ですが、ヴィクトリー・ドラゴンは1回戦目で直接攻撃で勝利できればその時点でマッチに勝利します。

 

つまり、サイドデッキなんて何の意味もないのです。

 

普通は、2戦目や3戦目のことも考えてデッキを構築するはずが、ヴィクトリー・ドラゴンを使用したデッキは1回戦目さえ勝てればいいので、デッキも組みやすかったのです。

 

というか、そもそもマッチの意味なくね?という意見が多かったですね。

③デッキ崩しが流行したため

遊戯王

 

ヴィクトリー・ドラゴンが活躍した時代に流行したのが【デッキ崩し】です。

 

上にもあるように、ヴィクトリー・ドラゴンは初戦さえ勝てればよいので、負けたくない対戦相手は最初にサレンダーをしようとしました。

 

ですが、サレンダーは相手の了承もないと実行できないので、結局のところ負けてしまいます。

 

そこで考えられたのがデッキ崩しです。

 

遊戯王のルール上、デッキを崩す行為は反則負けになります。

 

これは実質的にはサレンダーと同じなので、デッキを崩すことによってわざと反則負け(そのラウンドだけ)になり、2戦目に勝機を見出したのです。

 

ですが、これだともはやゲームとして崩壊しているので、これが禁止の決め手になったと言われています。

最強の八汰鳥ヴィクトリーデッキ

では、召喚条件の難しく攻撃力がそこまで高くないヴィクトリー・ドラゴンでどうやってデュエルに勝利していたのか?

 

その答えは、八汰鳥(ヤタガラス)とカオスエンペラードラゴンを使用した八汰ロックデッキにあります。

八汰鳥の効果

八汰烏

 

八汰鳥は、相手に戦闘ダメージを与えると次の相手のドローフェイズをスキップするという凶悪効果を持っています。

 

ちなみに、現在は禁止カードです。

 

カオスエンペラードラゴンの効果

カオスエンペラードラゴン

 

カオスエンペラードラゴンは、1000ライフを払うとお互いの手札とフィールのカードを全て墓地に送る効果を持っています。

 

このカードも禁止です。

 

八汰鳥ロックデッキの仕組み

〇八汰ロックの回し方

①フィールドにクリッターや黒き森のウィッチがある状態でカオスエンペラードラゴンを特殊召喚する。

②カオスエンペラードラゴンの効果でお互いの手札と場のカードを全て墓地に送る。

③クリッターや黒き森のウィッチの効果で八汰鳥を手札に加える。

④この時点で相手の手札と場のカードは0枚なので、八汰鳥で毎ターン攻撃してドローを防ぎ何もできなくさせる。

⑤後はタイミングを見計らってヴィクトリー・ドラゴンを召喚し、直接攻撃で終わり。

この八汰ロックは本当に当時は強すぎましたね。

 

このデッキの誕生もヴィクトリー・ドラゴン禁止に拍車をかけました。

まとめ

ということで今回は、ヴィクトリー・ドラゴンが禁止になった理由をご紹介致しました。

 

理由は、ルールそのものを崩壊させてしまったことです。

 

二度の戻ってくることはないでしょう。